「なんのために生きてるの?」
先日、友人からLINEが届きました。
え…!?難しい質問だな。なんて返事を送ろうか。
学生時代の友人で、結婚して第一子を出産した病院をお見舞いして以来、彼女が県外に引っ越してからは、ずっとLINEだけでつながっている関係です。
その学生時代に心を病んでしまってから、躁と鬱を繰り返している彼女。
時々「元気?」と送られてくることもあれば、「〇〇ちゃん〜」と私の名前を呼ぶだけのメッセージが連日届いて、少し戸惑うこともありました。
彼女が落ち込んでいる時には、私自身の体験から「図書館に行って本を読もう」「外に出て散歩もいいよね」「旦那さんにちゃんと伝えたほうがいいよ」と、つい私がアドバイスをすることが多いのだけれど、彼女はそれらをすぐに実践して報告もしてくれるんです。少なからず責任も感じてしまいます。
でも今回の、「なんのために生きてるの?」という質問には、さすがに答えに詰まってしまいました。
ここは、そのまま伝えよう。
「ほんとだね。なんのために生きてるんだろう…??」とだけ返信しました。
今、落ち込んでいるんだよね?気分を上げられる言葉を言えず、ごめん!と心の中で思いながら。
すると、彼女から返ってきたのは意外な言葉。
「そんなことを考えてしまう時に私は、家の掃除をしてみるよ。気持ちがスッキリとするの」
あれ?本題の答えになっていないけれど、彼女なりの解決策を持っているんだ。
そう気づいて、ホッとしました。
そして
「そうなんだぁ、私なんて、今仕事が忙しくて何日も掃除機もかけていないよー」と嘆くと、「〇〇ちゃんは仕事を頑張っているからいいんだよ」なんて言ってもくれました。
そこで、ふと思ったんです。
彼女には「自分が誰かの役に立っている」と思える体験が必要なのかもしれない、と。
病気のこともあり職に就けない、子どもも進学で家を出てしまった、旦那さんもあまり興味がなさそう…。
そんな状況の中で、彼女は寂しくなることが多いのだろうなと思います。
でも——。
誰かの、何かの役に立てる自分でいる。
それこそが「生きている理由」になるのかもしれません。
「〇〇ちゃん、いつもありがとう」と伝えてくれる優しい彼女。
気づきを与えてくれたのは、むしろ彼女のほうでした。
「こちらこそ、ありがとう。」
そんなやりとりがあった日のお話です。
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